こんにちは!のとむらです。アウトドアナイフが好きすぎて、お給料が入るたびに何かしらのナイフを買っている私ですが、ついに先日、フルタングナイフを買いました!
フルタングっていうのは刃の鋼材がハンドルエンドまで突き出た形状のナイフのことで、普通のナイフに比べてとっても頑丈。バトニング(薪割り)ができるナイフとして、ナイフユーザーから一目置かれている存在なのです。
そこで今回は、北欧のフルタングナイフとして有名な、モーラナイフの「ガーバーグ マルチマウントモデル」の紹介です。
MORAKNIV(モーラナイフ)ガーバーグ マルチマウント
スウェーデンが誇るナイフメーカー「モーラナイフ」のラインナップのなかで、唯一のフルタング構造を持つ「ガーバーグ」。
ブレード鋼材は、硬度が高くて耐摩耗性に優れたステンレス鋼「14C28N」。
刃長は109mmで、刃厚は3.2mm。
ほどほどの長さと厚さであるため、細かい作業も可能です。
ナイフ本体の重量は170gと、フルタングにしてはさほど重くありません。ただ、重心は少しだけハンドルに寄っていますが。
価格はアマゾンで約12000円。モーラナイフのなかでは高価ですが、フルタングナイフとしては安いほう。マルチマウントという利便性の良いシースも付いているのでお得感があります。
本体はこのようなしっかりとした箱に入っている。
無骨ながら美しいブレード。
上からみるとこんな感じ。そこそこ厚みがある。
ハンドルエンド部分。タングが突き出ているのがハッキリと分かる。「ピンチのときはここを使え!」と、まるでナイフに話しかけられたような気分になる。
マルチマウントシースの使い方
ガーバーグのシースには2種類あり、マルチマウントシースモデルにはこのようなシースが付いています。箱出し状態ではパーツがバラバラのため、自分で組み立てる必要があります。
マルチマウントシースの最大メリットは、リュックのショルダーストラップに取り付けられること。
ナイフは腰にぶら下げるよりも、目に見える上半身にくっつけていたほうが取り出しやすいのですよね。さらに腰にぶら下げるのと違って座り込んだときにも邪魔にならない。山仕事をする人にとって、この機能は便利です。
このように逆さまに取り付けると、安全かつスピーディーにナイフが取り出せる。
ですが、必ずしもマルチマウントを使わなければいけないということもありません。
たとえば腰用ベルトループのみにしたり・・・
ベルトループを一切つけず、シースのみにすることも可能です。じつは私はこっちのほうが好み。
というのも私の場合、移動しながらナイフを使うことはほとんどなく、固定の場所に座り込んでナイフを使うのでマルチマウント機能はあんまり必要ないのですよね。
手に持った状態であれば、シースだけのほうが素早く取り出せますし、リュックにも収納しやすくなります。なにより見た目が無骨な感じになるのが好きです(笑)
モーラナイフガーバーグの切れ味
では次にガーバーグの切れ味をみていきましょう。まずはコピー用紙から。
むむっ!?一応切れるものの、切り口が少し汚い。
斜めの動きにはさらに弱く、完全にビリっと破けてしまいました。なんてことだ・・・
じつはこれには理由があって、ガーバーグは切れ味を控えめにする代わりに耐久性を高める刃付けをしているようなのです。バトニングすることを考慮しているのかもしれませんね。
続いてわりばしフェザースティック。
うん、ひどい(笑)削れはするものの、薄く削ることができません。まあ、焚き付けにはじゅうぶんですが。
次にそのへんで拾ってきた枝。フィールドにある木を加工できるかどうかは、ナイフの実用性をはかるうえで大事なポイントです。
わりばしより硬い木なので、体重をかけてえぐるように削ります。
おや?今度はそれっぽくなった!なるほど、だんだんこのナイフの特性がつかめてきたぞ・・・
切れ味が悪い代わりに耐久性が高いという情報はどうやらマジっぽいですね。切るというより、物を破壊する能力に長けているようです。
ついでに先端を尖らせてペグを作ってみました。これぐらいの加工なら問題なくできます。
もしや枝が柔らかいから上手くいったのでは?と思い、現状ガーバーグよりも切れ味の良いバックフォールディングハンター#110で同じように削ってみたところ、まさかのガーバーグのほうが出来栄えが良いという結果に。
いやー、ナイフを実際に使ってみると思わぬ発見があって面白いですね。切れ味が悪いからといって実用性が悪いとは限らないという一つの例を目の当たりにすることができました。
モーラナイフガーバーグのハンドル質感
ガーバーグのハンドル材は「ポリアミド」。プラスチックの表面にゴムをうすく張ったような質感です。
同じモーラナイフのコンパニオンヘビーデューティーMGと比べると、ベタつきが抑えめで硬い印象。滑り止めの網目模様があるため、素手で強く握り込んだときに少し手が痛くなるのですが、耐えられないほどではありません。
さきほどの切れ味検証でバックフォールディングハンター#110と比較したときも、ガーバーグのほうが手の痛みが少なく、疲れにくかったです。フォールディングハンターも使いやすいナイフなのですが、グリップの良さは完全にガーバーグのほうが上をいっていますね。
ジャストフィット!
ガーバーグマルチマウントのメリット
・フルタングなのでバトニングなどのハードな使用に対応している
・刃厚が厚すぎないので細かい作業もこなせる
・ハンドルエンドをハンマーのように使える
・マルチマウントシースにより、ナイフを色々なところに取り付けられる
・シースがプラスチックなので汚れや水濡れに強い
ガーバーグマルチマウントのメリットを挙げるとこんなところですね。
しかし実はメリットがもう一つ隠されています。それは、数あるフルタングナイフのなかで最も乱雑に扱えるフルタングナイフだということです。
ハンドルとシースがどっちもプラスチックなので、ぬかるんだ地面に置いて汚してしまっても簡単に洗い落とせますし、ふだんの保管方法もシースに入れっぱなしで問題ありません。
ハンドルが天然木だったりシースが革製だと、いくらフルタングでも扱いに多少気をつけなければいけないので、気兼ねなく使えるという点では、ガーバーグマルチマウントは最強のフルタングナイフと言えるでしょう。
ガーバーグのデメリット
・ハンドルが硬くて少しベタつく
・重心が少しハンドル寄り
・耐久性が高いぶん切れ味が普通レベル
反対にデメリットはこういったところですね。
重心についてはフルテーパードタング(ハンドル側のタングを削って軽くし、重心バランスを向上させたもの)ではないので一応デメリットに挙げましたが、正直ほとんど気になりません。
ベタつきについてはグローブをはめれば万事解決です。まあ、そもそもナイフを扱うときは安全のためにグローブをはめるのが原則ですからね。
私は素手で持つのが好きですが(笑)良い子は決してマネをしてはいけません。
まとめ
ガーバーグマルチマウントは、ハードな作業に向いていて、細かい作業もなんとかこなせるナイフだということが分かりました。
とにかく頑丈でラフに扱える一本が欲しい方におすすめです!
私もやっとこさ、力いっぱい使えるナイフが手に入ってテンションが上がっております(笑)
モーラ・ナイフ Morakniv Garberg Multi-Mount
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