こんにちは!のとむらです。モーラナイフ唯一のフルタングである「ガーバーグ」。
私はナイフが大好きで20本以上所有していますが、「傷や汚れを気にせずガシガシ使えるナイフランキング」があるとしたら、ガーバーグはぶっちぎりの優勝です。
そこで当ブログでは、ガーバーグマルチマウントシースモデルの切れ味や特徴、気兼ねなく使えるナイフとして最強な理由をお伝えしたいと思います。
MORAKNIV(モーラナイフ)ガーバーグ マルチマウントシース

刃長:約109mm
全長:約229mm
刃厚:約3.2mm
重量:約170g(ナイフのみの重量)
エッジ形状:スカンジグラインドに小刃が付いたもの
タング構造:フルタング
ブレード鋼材:14C28Nステンレス鋼
ハンドル材:ポリアミド
シース素材:プラスチック
スウェーデンに拠点をおくモーラナイフ社。
こちらのガーバーグは見た目がじつにシンプルですね。

パッケージはこんな感じ。

モーラナイフが出しているアウトドアナイフのなかでは一番高価ですが、カッコ良さも一番だと思います。
サイズ感

ガーバーグは、アウトドアナイフとしては刃の長さが標準的で、重量はやや重め。
薪割りや枝打ちなどの重作業、フェザースティックや食材カットなどの細かい作業がどちらもこなせるサイズ感になっています。
ナイフ一本で色々やりたい人には良いですね。
頑丈なフルタング

ガーバーグは刃厚約3.2mmのフルタング。
アウトドアナイフとしては少し厚めですが、フルタングナイフとしては必要最低限の厚さです(5mmとか6mmのものがザラにあるので)

フルタングとは、ナイフの鋼材がハンドルの終わりまで一枚でつながった構造のことで、重くなる代わりに耐久性が高いのがメリット。
ナイフでバトニング(薪割り)するには、フルタングであることは必須条件だと言われています。
握りやすくて滑りにくいハンドル

ハンドル材はポリアミド。
膨らみがあるので握りやすく、滑りにくいです。
チェッカリング(網目の模様)が施されているわりに強く握っても手のひらが痛くなりません。
また、ヘビーデューティーと違ってベタベタしないので、素手で握っても快適です。
ガーバーグの切れ味
モーラナイフは基本的に切れ味バツグンなのですが、ガーバーグに関しては刃に耐久性を持たせるためなのか、切れ味が控えめです。
刃がキンキンに尖っていると、バトニングなどの負担が大きい作業をしたときに刃こぼれしやすくなるので、メーカー側の配慮だと思われます。
それでは切れ味を見てみましょう。まずはコピー用紙から。

切り口がちょっと破けた感じになりますが、一応は切れます。

続いて、わりばしフェザースティック。薄く削るのは難しいようですね。
フェザースティック
今度はより実践的な使い方をしてみましょう。拾った枝でフェザースティックをしてみます。
アウトドアではこういった堅い枝を相手にするので、実用性が問われる瞬間です。

うむ。なかなか良い感じに削れましたね。
ガーバーグは薄く削るのは苦手ですが、パワーがあるので堅い木との相性がバツグン。深くえぐるように削ることができます。

天然木のペグだって作れちまうぜ。
バトニング
いよいよお待ちかねのバトニング。

直径5cmほどの薪を割ってみましょう。

堅くてなかなか刃が食い込んでいかなかったですが、強めに叩いたら10発もいかずに割れました。

せっかくなので、割った薪でフェザースティック。うむ、焚き付けに十分使えますね。
ガーバーグはそこまで刃が厚くないので、割る力が強いわけではないのですが・・・
耐久性がものすごいです。
むかし、手斧でも苦労するような馬鹿でかくて堅い薪をバトニングした際、土台にしていたブロックが砕けるほどの衝撃を与えたのに、ほんの小さな刃こぼれで済んだことがあります。


それ以来、私はこのナイフになぜか絶大な信頼を寄せているんですよね。
ガーバーグがあれば、とりあえず大丈夫、みたいな。
チョッピング

チョッピングとは、木に対してナイフを斜めに叩きつけて切断する技法です。
ガーバーグはバトニングのイメージが強いですが、じつはチョッピングのほうが得意。
小回りが利くスカンジグラインドなので、すごくやりやすいです。

そんなに力を入れなくても、こんなふうにキレイに切断できます。
でバトニングだと割るのに1時間かかる木でも、チョッピングなら15分程度で済むので、
堅い木はとりあえず短くして焚き火のそばに置き、火力が強くなったら一緒に燃やしちゃうというのもアリです。
ブレード鋼材

ガーバーグのブレード鋼材はステンレス鋼の「14C28N」。
スウェーデンのサンドピック社が開発した鋼材で、スウェーデン鋼などと呼ばれたりもします。
通り名がつくほど有名で、評価の高い鋼材なんですね。
硬くて刃持ちが良く、研ぎやすく、腐食に強いのが特徴。
バランスの良い鋼材です。
私も実際にブッシュクラフトで使っていますが、何度木に叩きつけても目に見えるほどの刃こぼれはしないし、研げば簡単に復活します。
自由度の高いマルチマウントシステム

マルチマウントモデルを買った場合、このようなパーツが付属するのですが、創意工夫でいろんな取り付け方ができます。

たとえばリュックの肩紐に取り付けると・・・

バイオハザード4のレオンみたいなナイフの取り出し方ができます。
ただし人目につくキャンプ場などでは威圧感を与えてしまうので、あまり現実的ではありません。
ほとんどロマンアイテムですね(笑)

私はリュックに入れて持ち運ぶので、何も付けずシースだけの状態にしています。
ワンアクションで取り出せるので楽ですし、逆さまにしてもめったなことでは抜け落ちません。
高い汎用性
ガーバーグはアウトドアナイフにあると嬉しい機能が2つあります。
1つ目はファイヤースターターに対応していること。
ブレードの背でファイヤースターターをこすると火花が出ます。
しかもリーチが長いので、楽に飛ばせるんですよね。
2つ目はハンドルエンドからはみ出している鋼材をハンマー代わりに使えること。

私は薪割りする際、クサビを打ち込むのに使いました。
ちなみにハンドルエンドの鋼材もファイヤースターターをこすると同じように火花が出ます。
気兼ねなく使えるナイフとしては最強
良いナイフにありがちな悩みとして、思いっきり使えないというものがあります。
美術品のようなナイフだと、持ち出すのも億劫になって、そのまま観賞用になっちゃったりするんですよね(笑)
ところがガーバーグマルチマウントモデルの場合は、ブレード・ハンドル・シースの全てが水濡れや汚れに強い素材なので、気兼ねなくガシガシ使えます。

しかもこのプラスチックシースは北欧ナイフ特有のすっぽり型。シース内部に刃が干渉しないので汚れた状態でもしまえるのです。
値段もそんなに高くなく、傷が付くとさらにカッコ良さが増すので、気兼ねなく使えるナイフとしては最強と言っても過言ではありません。
デメリット
ガーバーグはとても優れたナイフですが、唯一欠点があるとしたら器用貧乏なところですね。
バトニング性能はバークリバーのブラボー1やケーバーのベッカーBK2のほうが上ですし、
切れ味の鋭さはヘレナイフのテマガミや、ケラムのウルヴァリンのほうが上です。
その代わり大きな欠点がなく、バランスが良いので、ナイフ一本で色々こなしたい人にとってはメリットと言えます。
まとめ

モーラナイフのガーバーグは実用性が高く、気兼ねなくガシガシ使えるので、
使い込むほど愛着が湧くという無限ループが生まれます。
一生モノのナイフが欲しい人におすすめです。

モーラ・ナイフ Morakniv Garberg Multi-Mount
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