こんにちは!のとむらです。ナイフには、あまり使う機会のない機能が付いてたりするのですが、
我々男はそれを「余計なもの」ではなく、「ロマン」と呼びます。
今回はそんなロマンがあるナイフの中でも、特にロマン性が高いナイフを紹介したいと思います。
GERBER(ガーバー)LMF2 インファントリー
アメリカに拠点を置くガーバー。
こちらのLMF2はいかにもタクティカルナイフ!といった雰囲気ですね。
軍の装備に採用されているかは分かりませんが、採用されていても不思議ではありません。
それでは外観や構造を見ていきましょう。
重厚で無骨なブレード。
ブラックコーティングが施されており、太陽光の反射を抑えてくれるので、まぶしさ防止に役立ちます。
刃長は約120mmと、少し余裕のある長さで、刃幅も大きめ。
ブレード形状はドロップポイント。エッジ形状はフラットグラインド。どちらも万能型の形状です。
ブレードの半分は波刃となっており、ロープを素早く切ったり、ダンボールを解体するといった切断性能に優れています。
ガーバーの波刃は木を削る性能も高いので、個人的に好きですね。
ちなみにこういったブレードは、「半波刃」、「ハーフセレーション」と呼ばれたりもします。
反対側はこんな感じ。
写真だと分かりづらいですが、アメリカ製を表すロゴが入っています。
中国製が多いガーバーとしては、なかなか希少です。
刃厚は約4.5mmと、バトニングするには十分な厚み。
フルタングではないですが、鋼材がハンドルの奥深くまで通っているので、フルタング並みの強度があります。
というか鋼材の周りをハンドルでコーティングしているような感じなので、下手したらフルタングよりも強度が高いしれません。
ハンドル材は、ほのかに弾力のあるグラスフィルドナイロン。
滑りにくく、しっかりと握っても手が痛くなりません。
ヒルト付近に付いている2つの穴はロープを通すためのもので、枝に括り付けることで槍へと変わります。
これで魚とか獲れたら、すげーカッコイイでしょうね。
エンド部分に付いている、このゴツい物体はガラスクラッシャー。
ペグ打ちのハンマーにしたり、車内に閉じ込められた際にガラスを割ることができます。
手に持った状態。
握りやすくて滑りにくく、力を込めても手が痛くなりません。
チョッピング時にはガラスクラッシャー部分を持つことで、リーチの延長も可能。
さすがにこのときはちょっと手が痛くなりますが、威力アップと引き換えですね。
付属のタクティカルシース。
ボタン留めのベルトが2箇所あり、これだけでも固定力が高いのですが、差し込み部分がしっかりロックするので、ベルトを外した状態で逆さまにしても抜け落ちません。
それでいて瞬時にガシャッとナイフを引き抜けるので、機動性が高いです。
裏側にはベルトループ付き。
腰のベルトや、MOLLE規格に対応したタクティカルベストに取り付けることが可能です。
また、脚に取り付ける用のベルトループも付属しており、太ももやふくらはぎに取り付けることもできます。
いわゆるレッグシースってやつですね。
体に取り付けることに抵抗があるなら、分離してシースだけの状態にしても良いでしょう。
スリムになって軽量化にも繋がるので、リュックに入れて移動するキャンパーやブッシュクラフターにとっては理想的です。
中央にはシャープナーが搭載しており、切れ味を回復させることができます。
箱出し状態の切れ味
それでは切れ味を見てみましょう。まずはコピー用紙から。
ジャーッという摩擦感がありますが、普通に切れました。
波刃で引っかかることもありません。
続いて、わりばしフェザースティック。
直刃だと、ちょっと力を入れないといけない感じですが、波刃のほうは削りやすいですね。
点数に表すと、75/100点といったところでしょうか。
この点数だと、微妙なナイフに見えてくるかもしれませんが・・・
ガーバーの場合、切れ味を控えめにして耐久性や刃持ちにステータスを振っているだけなので、全く問題ありません。
実際にアウトドアで使ってみれば、「たしかにこのナイフに繊細な切れ味はいらんわ。」と思えてくるはずです。
もちろん物足りないようであれば、研いで切れ味を上げることもできます。
スパイダルコのトライアングルシャープメーカーですと、直刃も波刃もいっぺんに研げるので便利です。
というわけで切れ味の再チェック。
85点ぐらいになりましたね。特に波刃のほうが良くなった気がします。
フィールドテスト
それではいよいよフィールドテスト。
直径5cmほどの枝をチョッピングしていきましょう。
リーチに少し余裕があるので当てやすいですが、ハンドルエンドを掴めばさらにリーチが伸びて当てやすくなり、威力もアップ。
クリティカルヒットすると、こんなふうに突き刺さります(笑)
見事に切断できました。じつに頼もしい。
続いてバトニング。
こちらも問題なく割れました。
直刃でも波刃でも関係なくメリメリと引き裂いてくれます。
ハードに使ったものの、刃こぼれなし。靭性も高いようです。
割った薪でフェザースティック。
堅いこともあって削りにくかったですが、焚き付けとしては十分でしょう。
波刃だとサクサク削れますね。
フェザーは波刃に任せたほうが良いかもしれません。
チョッピング、直刃削り、波刃削りをそれぞれ活用すれば、ペグもあっという間に作れます。
ブレード鋼材
LMFインファントリーのブレード鋼材は「420HC」。
ステンレス鋼で、粘りがあって刃こぼれしにくく、錆びに強くて研ぎやすいのが特長です。
刃持ちは普通ですが、そのぶん研ぐ楽しみができるので、なかなか良い鋼材だと個人的には思います。
メリット
・リーチと刃幅があるのでチョッピング性能が高い
・ハンドルエンドを掴むことで、さらにリーチを延長できる
・バトニング性能も高く、頑丈なので安心して叩ける
・波刃の切断性能が高く、フェザースティックも削りやすい
・ハンドルが滑りにくく、手が痛くならない
・シースが機能的で、自分に合った取り付け方を選べる
デメリット
・直刃の切れ味が若干悪い
・ハンティングや、繊細な食材カットには不向き
このナイフを選んだ理由
冒頭でお伝えしたとおり、ロマンが溢れているところに惹かれたからですね。
実際に使ってみると、直刃と波刃の使い分けが便利だったり、ハンドルエンドがリーチの延長に役立ったりと、実用性も十分でした。
あと、ネットの写真よりも実物のほうが高級感あったのも良い意味で誤算でしたね(笑)
頑丈なのでガシガシ使えるし、傷付いても味になるので、最高の野遊びナイフです。
サバイバルナイフとしても役に立つと思います。
●●ガーバー GERBER インファントリー LMF2 直・波コンビ刃 ナイフ コヨーテブラウン ハンドル G1463 INFANTRY
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