こんにちは!のとむらです。ナイフ好きであれば一度は考える最強ナイフの条件。
ド素人なりに、どんなアウトドアナイフが最強と呼べるのかを考察してみました。良かったら聞いてやってください。
最強アウトドアナイフの基準
最強のアウトドアナイフということで、キャンプ・ブッシュクラフト・ハンティングなどのアウトドアシーンで使用することを前提としました。
以下の5つの要素をどれだけ満たせるかで考えていきます。
もともとのエッジを違う形に研ぎ直すとか、シースを手作りのものに変えるといったカスタマイズは話がややこしくなってくるのでナシの方向で(笑)
・切れ味
・耐久性
・用途の幅
・使いやすさ
・メンテナンス性
サバイバルナイフは除外
最強のナイフという話になると、サバイバルナイフを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
反対に、サバイバルナイフは過酷な環境を生き抜くためのナイフなので決して使いやすくはないという意見もあります。
サバイバルナイフといえば、短剣みたいに大きくて、刃の峰部分がキザギザで、グリップの中に薬などを収納するスペースがある感じのナイフを想像しますが、これを基準に考えると、必要以上にでかいし、よほどのことがないかぎりギザギザを使う機会はなさそう。
小物を収納できるグリップもフルタングナイフと比べると耐久性が低いので、デメリットのほうが大きいです。これに入るぐらいの小物だったら服のポケットにも入りますからね。
見た目はカッコイイので個人的には好きですが、これらの理由から最強枠からは除外しました。
炭素鋼は除外
炭素鋼は切れ味が良いのですが、雨降りの日や、海の近くでキャンプをすることを視野に入れると、錆びやすさという点で不利です。
もちろん椿油を塗ったりして錆びを防ぐことはできますが、気を遣わないといけない時点で最強とは呼べない気がするんですよね。
よって、炭素鋼のナイフは除外としました。
最強候補1: BARK RIVER(バークリバー)「ブラボー1 3Vライト」

全長:約230mm
刃長:約107mm
刃厚:約4mm
重量:約181g
エッジ形状:コンベックスグラインド
タング構造:フルタング
ブレード鋼材:CPM-3V
ハンドル材:ブラックキャンパスマイカルタ
シース素材:本革
実用性の高いナイフを製造していることで有名なバークリバー社。こちらの「ブラボー1 3Vライト」は、一つ一つのスペックがハンパないです。
ブレード鋼材は刃持ちが良くて錆びにくいステンレス鋼「CPM-3V」。ハンドル材はマイカルタの中で最も強度の高い「キャンパスマイカルタ」を使用。
エッジ形状は刃こぼれしにくく、割る力が強いコンベックスグラインドなので、バトニングに最適。
刃長も細かい作業をするのにちょうどいい長さなので、魚をさばいたり、フェザースティックを作ることもしやすそうです。
長期的な使用に耐えうるよう、切れ味を少し抑えめにして頑丈な素材で固めている印象を受けますね。まるでナイフの形をした斧です。
高価ですが、これだけのスペックをみると考えようによっては安いかもしれません。
不便な点としては、シースからナイフを引き抜くときにボタン留めの革に刃が当たりやすいので、素早く取り出すことができないところでしょうか。
ずっしりとした重みと丸みのあるハンドルが、使い手のテンションを高めてくれそうです。
最強候補2:MORA KNIFE(モーラナイフ)「ガーバーグ マルチマウント」

全長:約229mm
刃長:約109mm
刃厚:約3.2mm
重量:約170g(ナイフのみの重量)
エッジ形状:不明(おそらくスカンジグラインドに小刃を付けたもの)
タング構造:フルタング
ブレード鋼材:14C28N
ハンドル材:ポリアミド
シース素材:プラスチック
低価格ながら切れ味の良さに定評のあるモーラナイフ。こちらの「ガーバーグ マルチマウントシースモデル」はモーラナイフのなかでは高額ですが、フルタングとしては安いのが魅力。
このナイフに関しては実際に買って使ったことがあるので、それなりに詳しく説明できます。
ブレード鋼材は高硬度で刃持ちの良いステンレス鋼「14C28N」。純粋なスカンジグラインドではなく、耐久性を高めるために小刃が付いています。
そのため切れ味は若干低めなのですが、刃こぼれがしにくいのがメリットです。
実際にめっちゃ硬い木をバトニングしたりチョッピングしたりと、かなりハードに扱ってみたところ、ほんの少し刃こぼれしただけで済みました。
ハンドル材は「ポリアミド」。網目模様が滑り止めの役割を果たしています。ヘビーデューティーと比べてベタつきが抑えめなのがメリット。
使う前は握りこんだら手が痛くなりそうだなと思っていたのですが、ほとんど気にならず、むしろ手にしっかりとフィットして疲れにくかったです。
マルチマウント付きのシースは、腰にぶら下げるだけでなく、ザックのショルダーストラップにも取り付けることが可能。プラスチック製なのでナイフを入れっぱなしにしていても錆びる心配がありません。
価格が手頃で水濡れに強い素材なので、気兼ねなくガンガン使えるナイフです。
最強候補3:BENCHMADE(ベンチメイド)アベンシス

全長:約298mm
刃長:約164mm
刃厚:約5mm
重量:333g
エッジ形状:不明
タング構造:フルタング
ブレード鋼材:154CM
ハンドル材:G10
シース素材:カイデックス
品薄になるほど人気が高いベンチメイド。こちらのアベンシスは、パワーと耐久性と水濡れへの強さを兼ね備えたナイフです。
まず、じゅうぶんなブレードの長さ。アウトドアナイフは100mm前後が使いやすいと言われていますが、バトニングに関しては120mmを超えたあたりから各段にやりやすくなります。
刃厚もあり、フルタングなので思いっきり叩き込むことができるでしょう。
そしてブレード鋼材は、切れ味と刃持ちが良くて耐腐食性の高い154CM。
ハンドル材は耐久性が高くて水濡れに強いG10。シースはカイデックスでこちらもまた水濡れに強い。
重量が重くて研ぎにくいのがデメリットなので、腕力があって研ぐのが上手い人じゃないと性能をフルに引き出すのは難しいかもしれません。
最強アウトドアナイフ1位は?
正直どれも甲乙つけがたいですし、このなかでガーバーグ以外は実践で使ったことのない私が1位を決めるのも説得力に欠けてしまうのですが、考察する以上はなんらかの答えは出さなければなりません。
というわけで私が思う、最強アウトドアナイフはバークリバーの「ブラボー1 3V」です!わーパチパチ。
理由は2つ。1つめは用途の幅が広そうだから。ナイフって大きいものでも持ち方を工夫すれば細かい作業もできますよね。ですが、小さいナイフではバトニングもチョッピングもできません。
「大は小を兼ねる」みたいな考え方ですが、ナイフ一本でどれだけのことができるかという点でみると、「ブラボー1 3Vライト」が最も優れているなと思いました。4mmの刃厚とコンベックスグラインドのコンボは破壊力がありそうですし、刃長は107mmと普通のシースナイフぐらいの長さなので、料理などにもガンガン使えそう。
ハンティングで獲物を解体するときに使っている人もいるようです。価格も4万円以内と、頑張れば手が届く金額なのも夢があって良いですよね。
2つめの理由はハンドル材とそのデザインが一級品であるところです。まずマイカルタそのものが軽量・頑丈・経年劣化しにくいといった優秀な素材です。その中で最も強度が高いと言われているキャンパスマイカルタがどれほどのものなのか、ぜひ手にとってみたくなります。デザインも、一瞬カスタムナイフかと思うほど滑らかで、力強く握っても手が痛くなりにくそうです。
これまで何本かナイフを買ってみて思ったのですが、安い鋼材のナイフでもそれなりに切れ味が良いので、ブレード鋼材の違いってあんまり実感できないのですよね。しかも上手い人が研げばとんでもない切れ味が出せるそうじゃないですか。
それと引き換えハンドルの場合は、材質や形状の違いがハッキリと分かりますし、基本的に変更ができないパーツなので、(削ったりする人もいるようですが)ナイフを選ぶ際にすごく重要なポイントだと思うのです。
あと、ナイフとは不思議なもので、自宅で眺めているぶんにはデザインやスペックに酔いしれることができるのですが、フィールドに出ると一気にどうでも良くなったりします。もう切れればいいみたいな。
寒いとか暑いとか、蚊がたくさん寄ってくるとか、過酷な環境になればなるほど、浮き彫りになるのは使い心地と汎用性。いざとなったら荒々しく使える性能を備えているナイフこそが、最強のアウトドアナイフなのではないでしょうか。
まとめ
自分が今持っている知識と経験をふりしぼって書いてみましたが、いやー、疲れました。
なにせナイフというのはどんなに頑張っても完璧にすることはできないですからね。切れ味を上げればそのぶん刃は減りやすくなりますし、ステンレス鋼は錆びにくいかわりに硬いので研ぐのに時間がかかります。
でもこうやって完璧に近いものを考えるのは楽しいですね。知識は増えるし、考えるだけならお金はかかりません(笑)お金がなくてどこにも出かけられない休日は、ナイフにかぎらず自分が好きなものについて研究してみてはいかがでしょうか?
こちらの別記事でもナイフのうんちくを勝手気ままに語っております。良かったら読んでいってください。
コメントを残す