こんにちは!のとむらです。前回の記事で、ランスキーシャープナーブレードメディックを使ってナイフの切れ味がどの程度回復するかを書きました。
ネットで調べても使い方に関する情報が少なかったため、自分で色々と試行錯誤してみたところ、使い方のコツをつかむことができたので、注意点も含めてお伝えしたいと思います。
ランスキーシャープナーブレードメディックの使い方
このシャープナーには砥石が全部で4つ付いているのですが、通常のナイフであれば使うのは「タングステンカーバイド(銀色のV字部分)」と「セラミックシャープニングロッド(白のV字部分)」の2つだけです。
【手順】
1:まずはナイフをタングステンカーバイドに設置してください。
2:V字の形になっているので、左右どちらかにぴったりくっつくように寝かせます。
3:力を入れずに3〜4回ナイフを引いてください。
4:終わったら、やってない側をV字の形に合わせて寝かせて、こちらも3〜4回引きます。
5:次に仕上げとしてセラミックシャープニングロッドで同じように片側3〜4回ずつ引いたら完了です。
なぜ片側ずつやるのかというと、このほうが角度をしっかり固定できるから。ナイフを垂直に立てて行なっても問題ないのですが、引いている最中にぐらついてしまうと刃がつく角度が部分ごとに変わってしまうので、それを防ぐためでもあります。
じつはこの片側ずつに分けるやり方は、調べても出てこなくて、自分で発見した方法。正しいかどうかは分からないのですが、ちゃんと切れ味が戻るので、あながち間違いではなさそうです。
ちなみに、ナイフの状態がそれほど悪くなければセラミックシャープニングロッドだけでも良いそうです。特にタングステンカーバイドは削れる力が強いので、多用しないほうがいいのだとか。
このセラミックシャープニングロッドだけ使うやり方はまだ試していないので、これから検証できればなと思っています。
では、続いて注意点をみていきましょう。
注意点1:シャープナーを極力使わない
いきなり言っていることがわけわからんのですが、このシャープナーはできるだけ使わないようにしたほうがいいです。
なぜかというと、失敗するリスクがゼロではないから。
切れないナイフは危ないので、切れ味が落ちてきたらすぐに研いだほうがいいという話をよく聞きますが、私の意見としては、切れ味が100%から80%に落ちたぐらいで研ぐのは非常にもったいない。
また、切れ味が落ちるといってもブレード全体がまんべんなく切れなくなるわけではなく、先端や根元にはまだ切れ味が残っていたりもします。
切れる部分がなくなるまで使ってからメンテナンスをしたほうが、メンテナンスで刃が削れる回数が減って結果的にナイフが長持ちするので、うまく持ち方を工夫してブレードをまんべんなく使いましょう。
注意点2:V字以外は基本的に使用しない
「波刃対応セラミックシャープナー(背にある白い板みたいなやつ)」と「ダイヤモンドテーパードロッド(先端がとがった銀色の棒みたいなやつ)」は、波刃や特殊な形状をしたナイフ向きの砥石です。
ふつうのナイフでも使えないことはないのですが、角度を固定することができません。フリーハンドで角度を一定に保てる自信のない方は、できるだけ使わないようにしましょう。
下手をするとシャープニングする前よりも切れ味が悪くなってしまいます。
注意点3:力を入れない
説明書にも書いてあるのですが、よく読んでいないと忘れがちなことなので一応。
ランスキーシャープナーブレードメディックでナイフをシャープニングするときは、絶対に力を入れないでください。力を入れると途中で引っかかりやすくなり、角度がブレてしまいます。
特にタングステンカーバイドは削れる力が強いので、力が入ることで必要以上に刃が減ってしまうのですね。肩の力を抜き、リラックスした状態でナイフを引くようにしましょう。
注意点4:回数を多くやりすぎない
ランスキーシャープナーブレードメディックは、3〜4回こすっただけで切れ味が回復するので、「回数を増やしたらさらに切れ味が増すのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、回数を増やしても効果はありません。それどころか切れ味が落ちることすらあります。
私も実際、タングステンカーバイドとセラミックシャープニングロッドで片側3〜4回ずつ引いて切れ味がいい感じに回復したナイフを、欲を出してさらに10回ほど回数を増やしてみたら、切れ味が下がってしまいました。
写真をみてお分かりになりますでしょうか?上のほうが3~4回でとどめた状態の削り具合。下のほうは調子にのって回数を増やした後の削り具合です。せっかく切れ味が回復したのにもったいないですね。
回数を増やして上手くいく人は、ちゃんとした考えがあってのことなのだと思います。
私のように刃物を研ぐのが下手な人は、3〜4回(きっちり3回とか5回でもいいです)という回数を守り、ふたたび切れ味が落ちるまでシャープニングするのは我慢しましょう。
一番良い方法とは言えませんが、無難という意味では最善です。
注意点5:新品のナイフをシャープニングしてはいけない
ものにもよりますが、買ったばかりの新品ナイフは基本的に切れ味が良いです。
安い鋼材であってもコピー用紙はスパスパ切れるし、フェザースティックも難なく作れます。それだけちゃんと作られているということですね。
ところが、そんな良い状態のナイフをなんの策もなしにシャープニングしたらどうなるでしょうか?まちがいなく切れ味が落ちます。刃の角度も変わってしまうし、ロクなことになりません。
箱出し状態の切れ味に満足いかずに研ぎ直す人もいるみたいですが、研ぎの技術があるからこそ成せる技なのです。研ぎに自信がない方は、新品のナイフをシャープニングしないようにしましょう。
注意点6:失敗すると切れ味が取り戻せない
ランスキーシャープナーブレードメディックはあくまでシャープナーなので、研ぎに失敗して刃が変形してしまったナイフには効果がほとんどありません。
わたしはふつうの砥石で研いで刃が丸くなってしまったモーラナイフを、こいつを使って直そうとしたのですが、切れ味がまったく回復しませんでした(泣)
シャープナーでしか研がないと決めたら、ふつうの砥石には手を出さないほうが無難です。
まとめ
シャープナーで研がれたナイフは、やがて切れ味が戻らなくなると言われていますが、そこまで使い倒せるかもわからない私にとっては、ちょうど良いアイテムかなと思っています。
砥石だと置き場所取るし、下準備いるし、爪の中が研ぎ汁で汚れてしまったりしますからね。
ランスキーシャープナーブレードメディックは超コンパクトで価格も1500円くらいなのでオススメです。
LANSKY(ランスキー) シャープナー ブレードメディック LSPSMED01
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