こんにちは!のとむらです。ブッシュクラフトに最適と言われている北欧ナイフ。
安価なところでいえばモーラナイフが有名ですが、ナイフ好きとしては本格的なものを一本ぐらいは持ちたいところ。
そこで今回は、私がめちゃくちゃ気に入っている北欧ナイフ、「ケラム ウルヴァリン」を紹介したいと思います。
KELLAM(ケラム) ウルヴァリン

民族らしさを思わせるレザーシースに、ぬくもりのある天然木ハンドル。少し丸みのあるブレードにはSPT炭素鋼という、部分焼き入れをした特殊な炭素鋼が使われています。
生活に根付いたようなデザインで、普通のナイフに見られる凶々しさがないのですよね。「かっこよくて、かわいい。」そんな言葉が当てはまるナイフです。
エッジ形状はスカンジグラインド。刃長は約9.5cm。この長さは最も使いやすいサイズ言われている3~4.5インチの範囲内。刃厚は約3.3mm。重量は120gとかなり軽量。
ハンドル素材はカーリーバーチという、フィンランドのナイフメーカーに多く使われている素材です。

鏡のように綺麗な刃。

モーラナイフのコンパニオンヘビーデューティー並の刃厚。

ちょうど手に収まるハンドルサイズ。
部分焼き入れについて
「焼き入れ」っていうのはナイフを作るうえで欠かせない熱処理の一つで、分かりやすく言うと鋼材を硬くする作業のことです。
でも硬くするだけだとおせんべいみたいにすぐ割れてしまうので、「焼き戻し」という鋼材の柔らかさを取り戻す作業が必要なんですが、この「部分焼き入れ」という言葉を額面どおり受け取ると、エッジ部分だけ焼き戻しをしていないということになります。
ということはエッジ部分は高硬度で切れ味が鋭い代わりに、割れたり欠けたりしやすいということになるのでしょうか?まあ、いずれにせよ手荒に使える感じのナイフではないですけどね。
切れ味
では切れ味を見てみましょう、まずはコピー用紙から。

スパッと切れましたね。さすがはスカンジグラインド。

わりばしフェザースティックもご覧のとおり。サクサク削れます。小回りが利くので細かい作業に最適です。

フィールドに落ちているような堅い木だと思ったように削れませんが、焚き付けにはなりました。

これだけゴリゴリやったのに刃こぼれなし。感動。
耐久性

使ってみた感じでは、耐久性はモーラナイフのコンパニオンヘビーデューティーよりも少し低いかなという印象です。
ハンドルがやっぱり天然木ですからね。欠けたり、手汗が染み込んでしまうリスクもあるので気兼ねなくは使えません。
タングもマウステールタングという細くて耐久性の弱い構造なので、バトニングにも不向きかなと。
ウルヴァリンでバトニングしている人もいるみたいですが、私には怖くて無理ですね(汗)
切れ味の良さを活かして、削る作業専用にしようと思います。
太い枝でもフェザースティック状にすれば火の付きはよくなりますからね。
シースの特長

ケラムウルヴァリンのシースは硬くてしっかりとした本革。先端部分も頑丈にできています。

腰にぶら下げるためのベルトループも搭載。民族のナイフっぽくて良いですね。

ボタン留めは付いていないのですが、きつめにできているので、逆さまにして軽く上下させたくらいでは、全然すっぽ抜けません。
奇抜なデザインなのに、使いやすさも考慮されている点が良いですね。
ちなみにシース内部は少しザラザラした肌触りです。
デメリット
個人的には手荒に使えないのが唯一のデメリットだと思いますが、客観的にみると次のようなデメリットがあります。
・バトニングなどのバードな使い方は推奨されていない
・ハンドルが天然木なので経年劣化のリスクがある
・炭素鋼+革シースという組み合わせなので、シースに入れたまま保管すると錆びるリスクがある
まとめ
デザイン・切れ味・使いやすさ・素材がそれぞれ高いレベルにある「ケラム ウルヴァリン」。
無理な使い方さえしなければ、いつまでも期待に応えてくれる気がします。
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